アウディ7速DSG修理 完成編

アウディA4

オートマやDSGの修理をしていると、問い合わせや修理の見積もり依頼がよく入りますが
とても多いパターンというか「あるある」なのは、一旦依頼をしてこられた後に
1「あんなちっちゃな町工場の言う事は心配なので、とりあえずDラーさんに相談してから」となって
2「Dラーさんが、そんな修理で治るわけないですよ、原因は別にあって、高額修理になりますと言っている」となって
3「モデルチェンジ近いので、新車を100万ぐらい値引きしておきますよ」となって(夏前が多い、輸入車のモデルチェンジ時期)
4代替えとなり、治るはずの名車が一台、二束三文で下取りされ、鉄かアルミの塊に戻されていく、、、合掌、、、
何度となく繰り返される出来事なのですが
このブログ書いてたら思い出したけど、3年ほど前にも同じような事があって、その時はDさんのメカニックに「エンジンコンピューターがダメで部品が届くのに半年かかる」って言われた人が居たっけ.
ECUがダメでクラッチジャダー???そして半年届かない。そんな不思議な事ってあるんだ‼って思いました。
この状況の時、結局自分は車の姿も見ることができず、検証もできずに流れていくんですけどね

アウディクラッチ全体
(ここまで分解してでも原因を究明するかどうか、修理屋としての矜持とオーナーさんの覚悟も必要ですね)


車はオーナーさんの持ち物なので自分にはどうでも良いことなのですが
せっかくオーナーさんに大事にされ、いろんな道をオーナーと共に走るために生まれた名車が世の中から消えていくのは車がかわいそう。
道具には大昔から魂が宿るといわれているので、せめての供養として、こうやって治せるんですよ、という記録をつけて救える車を一台でも増やすことにしました

5年前に直して、今でも元気に走っているアウディクワトロの修理記録です、途中でブログに挙げるの忘れてたので、これは原因まで追究した完全版、今から考えると、まだDSGの修理情報が出回ってないときに我ながらよく治せたもんだ
長くなるので2回ぐらいに分けての掲載予定

クラッチ片

「発進時、バック時にジャダーを起こす」とのことで入庫のアウディ
試乗してみると、もはや移動が困難なぐらいの状態で、もはやジャダーと言うより滑っている感じ
DSGオイルを抜いてみると、何やらちっちゃな茶色い紙きれがいっぱい出てくる。
オイルは別の車屋でさんざん交換したらしくてとってもきれい。
よく、ミッションに異常が出てから、なんとかタロウとかいう循環型のオイル交換機で慌ててオイルを交換する人が居るけど、壊れてからでは効果はなくてオイル代も無駄になるしコンタミチェックも正確でなくなるので原因究明に手間取りますので、やめてほしい
異常が出る前のミッションにならオイル交換はとっても効果的ですのでおすすめしますけどね

クラッチ片2
手に取ってみると、これはどうやら湿式クラッチのフェーシングのように見える

仕方ないので、エンジンごと、この巨大なミッションを降ろしてオーバーホールする事に決定
アウディエンジン脱着

ミッションは「トラックか!!」って思うぐらいとってもおっきい、しかも4WDなのでめんどい
アウディミッション脱着

やっとで降ろして、まずは、メカトロとバルブボディのオーバーホールから
メカトロ分解

バルブボディの分解して清掃していると、オイル通路の中からもクラッチの破片が、、、
通路異物

ここで判ることは、発進時ジャダーを起こしている湿式の7速は、クラッチ破損の可能性が高いことと、修理時はクラッチだけではなくバルブボディも分解して点検、清掃の必要があること、、、

これが、アウディ湿式7速のクラッチ
アウディクラッチ
当然、2つあります
アウディクラッチ2

クラッチAssyを分解してみると
アウディクラッチ分解

予想通り、フェーシング表面のブロックが剥がれていました
アウディ不良クラッチ

次号クラッチの交換と本当の故障原因判明に続く

車屋さんにもいろいろ種類があって、車を売るところと、修理するところ、綺麗にするところ
あなたが修理に出したのは、車を修理するのが生業の”工場”なんですか?車を売りたい”工場付きの販売店”なんですか?
その車は、どうしても直して大切にしたい相棒ですか?ただの移動手段ですか?
どっち

コメント

非公開コメント

トラックバック